ダイヤモンドについて

ダイヤモンドについて

ダイヤモンドの選びの4つのポイント(4Cについて)

ダイヤモンドとは、数ある宝石の中でも特に高価な宝石として人気の高い宝石です。
ダイヤモンドにもランク分けされており、その差は驚くほどです。
ダイヤモンド選びの基準として、ダイヤの4つのCに沿って選ぶことが基本とされています。

1.カラット(重さ)
2.クラリティ(輝き)
3.カラー(色)
4.カット
ダイヤモンド


の4つの側面からダイヤモンドは評価され、価格が決定しています。
この4つのCのバランスのとれた一品を選ぶことが資産価値の高いダイヤモンドを選ぶポイントとなるのです。

カラット(重さ)【4Cについて】

よくカラットとは大きさを表す単位だと誤解されていることがありますが、これは重量を示す単位です。
宝石の場合、1カラットが0.2グラムの重さを示し、これは20世紀初頭から定められている世界共通の単位です。
カラット数が高くなればなるほど、ダイヤモンドの評価は高く、他の3つのC(後述)の条件が同じの場合、カラット数が2倍、3倍となると、評価額は4倍、9倍と2乗に比例してアップします。

ここで注意したいといけないのが、合計のカラット数が大きければ、価値が上がるのではないということ。
単純に同じダイヤモンドのカラット数が増えれば、販売価格は高くなるのは当然なのですが、小粒のダイヤモンドを多量に散りばめて総カラット数を多くしたリングやネックレスは、装飾的にはよいのですが、財産的な価値はあまり期待できません。

財産的なカラット数の目安としては、1個石が最低1カラット以上のダイヤモンド。
大粒の1品は産出量が減少傾向にあり、希少性が高まっているためです。
ダイヤモンドを財産としてもご検討中の場合、慎重に選ぶ必要があります。

※10カラットを超えると希少価値は飛び跳ねるように上がり、100カラットとなると、ニュースに取り上げられるほど。

カラットサイズ表

カラー(色)【4Cについて】

ファンシーカラーダイヤモンドを例外的に除き、ダイヤモンドは無色透明なものを最高位にランク付けされます。日本ではG.I.A.(米国宝石学会)の定めたカラーグレードを基準に、最高のランクをDカラーとし、以下をアルファベット順にZカラーまで等級が分類されています。
Dカラーに近いほど無色透明で、Zに近いほど黄色に近い色合いを示します。
財産的価値の高いダイヤモンドを購入したいということならば、Aクラスと評価されるGカラー以上の一品です。

しかし、このクラスになると肉眼ではほとんど色の差を判別できません。
お店によっては判定カラーが異なる場合があるほどです。
G.I.A.方式カラーグレーディング

クラリティ(輝き)【4Cについて】

ダイヤモンドの透明度を示すのがクラリティです。
ダイヤモンドにあるキズの有無、キズの多さや位置などを総合的に判断してランク付けさてます。
グレードを示す基準はG.I.A.のシステムが国際的な基準として採用されており、日本におけるダイヤモンド鑑定には必要不可欠です。

評価の仕方としては、自然にできる亀裂や内包物(インクルージョン)、研磨する際、摩擦熱により生まれるバーンマークというキズ、スクラッチと呼ばれる表面のひっかきキズなです。
これら亀裂や内包物の大きさと種類、性質、場所などを鑑定し、品質が評価されます。
G.I.A.クラリティ基準

カット(形)【4Cについて】

ダイヤモンドはカットの技術によって輝きが大きく変わります。
ダイヤモンドをカットする職人は、まず原石から最適な美しさを引き出すために必要な形や面の取り方、立体的な枠組み(プロポーション)などを決定します。
面の取り方が正解であるか、平らに研磨されているか、石の隅々にまで丁寧に仕上げられているかは、カットにおける重要な評価基準となります。

特にカットの良し悪しを評価する際に重要視されるのが「輪郭」です。左右対称にカットされていないダイヤモンドは歪な印象を与え、評価を下げる対象となります。
ダイヤモンドカット

ダイヤモンドのカッティングの種類

オーバルブリリアントカット
小判型の外見を持ち、他の色石のカッティングにも用いられますが、ダイヤモンドで採用される際、58面体を持つブリリアントカットにされます。
これもファンシーシェイプ・ブリリアントカットのグループに属します。
このカットを選ぶ時は、透明度や輝きをチェックするのと同時に、全体のプロポーションから受ける印象を大切にすることが重要です。
簡単にいうと、姿が美しいと感じられたかどうかです。
輪郭のバランスなどが影響しているため、これだけでもダイヤモンドから受ける印象は大きく変わります。

ラウンドブリリアントカット
ダイヤモンドの原石に内在する、光の屈折率が最も効果的に映し出されるカット方法。他のカットと比較すると、モザイク模様の強い輝きが放たれる。
このカットをするためには、ダイヤモンドの原石は約半分まで研磨されます。それだけの犠牲を払わなければ得ることのできない、神秘的な輝きや煌めきとも形容されています。
他のブリリアントカットとの違いは、丸形をしている点です。頂部と下部の平面部分をそれぞれテーブル、キューレットと呼ぶが、ラウンドブリリアントカットの場合、この2つの平面が正八角形になっていなくてはいけません。カッターの正確無比な技術が要求されるとても貴重なダイヤモンドです。

マーキスブリリアントカット
昔は水雷型と呼ばれた、ボートの形状のようなカット。原石が細長い石の場合に用いられ、これもブリリアントカットの変形版であるファンシーシェイプカットに属する。このため、58面体の構成となっているが、輝きが強くなるという理由から、なかには18面体にカットされることもある。
マーキスとはフランス語で「侯爵」の称号を意味し、18世紀にルイ15世がポンパドール夫人にマーキスを授けた頃、このカットが流行したことから命名されました。
他のカッティング方法と比較すると、カラット数の割に大きく見せるのも、マーキスカットの特徴です。

ペアシェイプブリリアントカット
ペア(西洋梨)のような外形であることから名づけられました。涙のしずくを型どったようでもあるため、「ティアドロップ(涙のしずく)」とも呼ばれているカッティングです。
これもハートシェイプカット同様、ブリリアントカットの変形版であり、58面体のファセットを持つ、ファンシーシェイプカットのグループに入るカッティングです。
オーバル同様、プロポーションが美しさを決める重要な要素となるため、輪郭をよくチェックすることが大切です。
大粒のダイヤモンドのカットに適した石であり、ネックレス用のカッティングとしても人気があります。

ハートシェイプカット
カット名が示す通り、ハートマークを型どったカッティング。ロマンチックなうえに、個性的な演出ができるカットとして、特に若い女性向けのカッティング方法として用いられています。
ブリリアントカットの変形であり、ファンシーシェイプカットと呼ばれるグループに属することもあり、このカッティングも58のファセット(研磨小面)を持っています。
ラウンドブリリアントカットに比べ、日本では希少性があるデザインといえますが、アメリカやヨーロッパでは人気のあるカットでもあります。世界的な視野で考えると、ハートシェイプカットされたダイヤモンドリングやネックレスは、今後価値が上がることも考えられます。

エメラルドカット
エメラルドのカッティング形態としてよく用いられますが、ダイヤモンドでも用いられることがあります。
長方形に型どるのが基本であり、各コーナーを切り取ったシェイプにカッティングされるのも特徴です。
平面が広くカットされるため、キズやインクルージョンが多い結晶のものは、かえって美しさを損なう恐れがあります。
しかし、透明度の高い結晶を用いると、ラウンドブリリアントカットとは異なる澄んだ美しさに溢れるカットとなります。
平面に対する各四隅のバランスや、カットの正確さも宝石の評価を分けるポイントになります。

プリンセスカット
長方形の色石のカッティング形態にバゲットカットがありますが、プリンセスカットはこのバゲットカットに58面体のファーセットを施したもののように、テーブル面の面積が広いのが特徴です。
1970年代後半に開発された新しいカットだが、アメリカなどで高い支持を得ています。強い輝きが出るカットであるのと同時に、気品がある落ち着いた雰囲気を演出できることが人気をポイント。
原石を50%も削りとってしまうラウンドブリリアントカットと比較すると、大粒の一品に仕上げやすいのもメリットですが、エッジが欠けやすい点に注意することが必要です。